薄毛の予防・改善『4つの原因と対策』が髪を太く強く変える

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よく、朝起きたときに枕を見ると抜け毛が……。この記事を読んでいる方なら、そんな状況を見てショックを受けた方も決して少なくないと思います。
まずは、薄毛とは何なのか、なにが原因なのかを順を追って解説していくことにしましょう。

精神的な原因として起きる円形脱毛症とは違い、薄毛というのは何年もかけて徐々に進行します。ある日突然薄毛になるということはありません。

徐々に進行するものなので、初期段階で気づく人はまずいないでしょう。

つまり、自分で薄毛だと気付いた段階というのは、かなり進行した状態になっている、ということになります。

 

薄毛に気付いた段階で髪の密度はすでに半分以下?

自分で薄毛の進行に気づいていないときというのは、「なんか抜け毛が多いな。季節の変わり目で抜けてるのかな……?」的な感覚で済ませてしまうでしょう。

当然のことながら、この時期では見た目が変わっていることが無いため、薄毛への不安が起きることは、まずありません。

しかし、年月が経ち、見た目にも変化が現れ出したときに、初めて自分が薄毛になっていると気付いて、ショックを受けてしまうことになります。

 

日本人の髪の毛の本数は、平均すると約10万本あります。
なので、薄毛になる前の髪の密度を100%とした場合、これが60%ほどの密度になっても、頭皮が見えてしまうようなことがないので、意外と気が付かないものなのです。

 

ここからさらに進んで、60%をきった場合でも普段はほとんど気付くことがありません。

例えば風呂上りなどの髪が濡れた状態のときに「あれ?ちょっと髪が薄くなってるのかな?」という感覚になりますが、乾いた状態のときは意外にも普通に見えてしまうんです。

しかし、この時の髪の密度は、薄毛になる前の約半分ほどにまで減っています。

 

ここからさらに進んだ、密度40%ほどになってくると、とうとう頭皮も見えるようになり、自分が薄毛になっていると初めて自覚しショックを受けることになります。

ここまで進んでしまって、ようやく薄毛対策を始めるのですが、実際にはかなり進行した状態になっているということです。

 

さてここで浮かぶ疑問、薄毛が進行している頭というのは、いったいどんな状態なのか?

 

この疑問を解消するポイントは『ヘアサイクル』です。

髪の毛というのは、1日に約0.2mm~0.4mm伸び、1年で約12cm伸びます。もちろん人によって個人差はありますが、単純計算ではこの長さになります。

では次に、ヘアサイクルについて話を掘り下げていきましょう。

 

毛髪は1本ごとにヘアサイクルによる寿命がある

髪の毛を全く切らずに伸ばしたままでいると、どこまで伸びるのか?

単純な疑問ですが、答えは約1m前後が限界となります。おそらく腰のあたりくらいまでが限度と言えるでしょう。

 

なぜどこまでも伸び続けないのか?
それは毛髪1本1本の寿命、つまり『ヘアサイクル』があるからです。

ヘアサイクルつまり成長期 ⇒ 退行期 ⇒ 休止期という『生えて成長⇒だんだん細くなる⇒抜ける』を繰り返しています。

この一連の流れをヘアサイクルといいます。

ヘアサイクルで一番期間が長いのは成長期

ヘアサイクルは約3年~6年を1つの周期として繰り返しています。

このうち約2年~5年という長い期間が成長期であり、この期間、毛髪は太く長く成長し続けることになります。

前述したように、毛髪が1日に伸びる長さは約0.2mm~0.4mmなので、伸ばし続けたとしても、せいぜい約1mほどということになります。

 

このヘアサイクルが正常な状態であれば、約90%の毛髪が成長期の段階にあるので、退行期による抜け毛が起きても薄毛になることはありません。

 

ヘアサイクルが正常な人の抜け毛というのは、1日におおよそ50本~100本です。
この程度の抜け毛であれば、入れ替わるように新しい毛髪が生まれているので、特に心配する必要もないということになります。

しかし薄毛というのは、このヘアサイクルに異常が生じ、成長期による『髪の毛をつくり出す毛包の成長』が十分に出来ず抜けてしまう、ということが起きてしまいます。

ヘアサイクルが崩れることで毛髪に障害が

髪の毛は、成長し始める初期段階には柔らかい軟毛の状態にあります。

その軟毛が成長期に入り硬い髪に育っていくのですが、へアサイクルの異常が起きると、硬い髪に成長する前の軟毛の状態で成長が止まってしまいます。

 

その結果、休止期に入って抜け落ち、育たないうちになくなってしまうことになります。

 

このような状態になってしまうと、抜け毛や薄毛が目立つようになってしまいます。
これを『休止期脱毛』といい、これがみなさんもよく聞くであろう《AGA》と言われる、薄毛の原因ということになります。

つまり、薄毛になってしまう要因というのは、全てヘアサイクルの乱れによって起きるということが言えます。

 

では、どうしてヘアサイクルの乱れが起きてしまうのか?
この要因としては、大きく分けて4つの理由によって生じていると言えます。

ヘアサイクルの異常を引き起こす要因

  1. 遺伝による影響
  2. 男性ホルモンの影響
  3. 血流の低下による毛母細胞の影響
  4. 生活習慣による影響

上記の4つの理由が挙げられます。

 

それでは、これら4つの理由を以下に詳しく解説していこうと思います。

《理由①》遺伝による薄毛への影響

薄毛に遺伝の影響が少なからず関わっていることは、おそらく皆さんもご存じだと思います。

薄毛に関係している酵素で『5αリダクターゼ』というものがあり、この酵素は遺伝的な要素を大きく含んでいると言われています。そのために家系に薄毛の人がいれば、遺伝によってその体質を受け継ぐことになってしまいます。

つまり、この5αリダクターゼという酵素はテストステロンに働きかけ『ジヒドロテストステロン』を生成し、これが薄毛を引き起こす原因となります。

5αリダクターゼ
したがって、遺伝によって5αリダクターゼ酵素を受け継いでしまうと、薄毛になりやすい体質となる可能性が高くなってしまうんです。

 

ただ遺伝の影響というのは、薄毛の理由としてはそれほど大きくありません。薄毛のほとんどが後天的な理由が影響していると言われています。

《理由②》男性ホルモンによる薄毛への影響

男性ホルモンによる影響は、AGA(男性型脱毛症)の理由としては大きいと言われています。

男性ホルモンの一種であるテストステロンは、毛根近くの皮脂腺から分泌される酵素の一種である“5α〈アルファ〉リダクターゼ”と結びつくことで、“DHT〈ジヒドロテストステロン〉”という成分に変換されます。

 

このジヒドロテストステロンこそが薄毛にとっての悪玉ホルモンです。

 

毛孔頭にある受容体と結合すると髪の成長を抑制し、髪を細く抜けやすくさせてしまいます。つまりジヒドロテストステロンにより、毛包が成長できなくなります。

これは、前述の遺伝の影響でも同じことを言いました。

ですが、家系に薄毛の人がいない場合でも、男性ホルモンが活発になることで、5αリダクターゼが多くなり、薄毛を引き起こしてしまうことになります。

《理由③》血流の低下による毛母細胞への影響

毛髪は、毛根にある“毛母細胞”が分裂・増殖を繰り返すことで成長しています。

毛母細胞の活動をサポートしているのが毛細血管となります。

毛母細胞
毛細血管を通っている血液から、毛髪を成長させる酸素や栄養素を送り込んでいます。

この血流が悪くなってしまうことで、髪を成長させるために必要なエネルギーが足りなくなってしまいます。

 

しかし血流低下というのは、このあと解説する食生活などの日常生活と密接な関係があるので、血流を悪くしている生活習慣を見直すことを心がけることが大事だと言えます。

《理由④》生活習慣による薄毛への影響

薄毛になる理由として、これまで3つ挙げてきました。

しかし、薄毛の理由として最も大きな影響を与えているのが、この理由4『生活習慣』であると言えます。

では、生活習慣による薄毛の影響をこれから解説していきたいと思います。

食生活の乱れによる影響

毛髪を健康的に成長させるためには、まず自身の身体を健康的に作っていくことが基本です。

特に、生活習慣病を引き起こしてしまうような偏食的な食生活は厳禁と言えます。

例えば、脂っこい揚げ物や肉食系の食事を中心にしていると、血液中のコレステロール値を高めてしまい、毛乳頭へスムーズに栄養を送れなくしてしまいます。結果、皮指の分泌を多くし脂漏性脱毛の原因となってしまうのです。

また、ビタミンB2が不足しても皮脂の分泌が過剰となって“脂漏性脱毛”を引き起こすことがあります。

逆に、ビタミンAが不足してくると皮脂の分泌が減りすぎてしまったり、汗腺の働きが衰えてしまい角質が厚くなってしまうことになります。

つまり、動物性食品に多い酸性食品と、植物性食品に多いアルカリ性食品や、ビタミン・ミネラルなど、食事全体の栄養バランスを考えて食べることが、毛髪にとって非常に大切なことと言えますね。

毛髪というのは、極端に言えばタンパク質の塊りであり、常に良質なタンパク質を摂取することが髪にとって非常に重要なことなんです。

アルコールの影響

アルコールというのは、直接に薄毛の原因となっているかと言われると、決してそうではありません。

むしろ『酒は百薬の長』と言われており、少量のアルコールであれば、血の巡りが良くなるので頭皮への血流も良くなるでしょう。

しかし何事にも限度があります。一定量を越えて泥酔するようなアルコール摂取は、逆に頭皮への血液循環を悪くし、薄毛の原因にもなります。

タバコの影響

アルコールと違って、タバコは例え1本と言えども、毛髪にとっては『百害あって一利なし』です。

喫煙は全身の血管を収縮させ血流を悪くします。当然のことながら頭皮への血液の流れも悪くなり、結果として薄毛の大きな要因の1つとなります。

過度なストレスによる影響

過度なストレスによって身体のバランスが崩れてしまうことがあります。

ストレスバランス
自律神経は私たちの意思に関係なく働いている神経です。

その中枢はホルモンの場合と同じく脳の視床下部というところにあり、ここから出た神経細胞は『交換神経』と『副交感神経』となります。

そして、内臓のいろいろな器官や分泌腺などに分布していきます。

 

・交感神経”が刺激されると
皮膚からエネルギーが発散されて身体の活動が活発になり、発汗の促進・立毛筋(りつもうきん)の収縮・血管の収縮などが起こります。

・副交感神経”が刺激されると
交感神経の刺激とは逆に、エネルギーが蓄積されるようになり、身体の修復や疲労の回復をしようとします。

 

つまり、イライラや心配事が多いと、ストレスにより皮脂腺の働きが活発になり、皮脂の分泌が増加したり、自律神経が正常に作用しなくなってきます。

このような状態になると、ストレスに対抗するために『カテコラミン』という物質が分泌され、血管が収縮しやすくなります。
さらには、交感神経の緊張から胃腸障害を起こすようになり、栄養の不足などで抜け毛の増加ということを引き起こします。

このことからも分かるように、交感神経と副交感神経は真逆の作用を持っています。車で言えばアクセルとブレーキのようなものです。

 

この交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまうと、薄毛の原因になるどころか、自律神経の失調が起きてしまい、様々な健康障害を発症してしまうことになります。

睡眠不足による影響

睡眠不足は毛髪にとって大敵であると言えます。

というのも睡眠中は、古くなった細胞が新しく再生され、髪が育つ大切な時間(23時~2時)であるからです。

とは言っても、ただ眠ればいいという単純なことではありません。

人間というのは他の動物と違い、眠りに入ると『成長ホルモン』が、起きている時の何倍も分泌されているのです。

 

成長ホルモンとは、細胞分裂を活発にして、損傷を受けた細胞を再生させる働きがあります。

 

睡眠不足による薄毛への影響とは、この成長ホルモンの分泌を十分に促すことができない、質の悪い睡眠が原因となります。

毛髪をしっかりと成長させるためには、睡眠時間を十分に確保することも大切ですが、質の高い睡眠が重要となります。

質の高い睡眠というのは、枕・布団・部屋の温度・湿度を整えること。そして、お仕事の合間でも良いので15分~30分くらいの軽い睡眠をとること。
これを実行することによって、慢性的な睡眠不足を解消することが可能となります。

肩こりによる影響

肩こりに悩んでいる方は非常に多いと思います。

実は肩こりは、頭皮への血行不足に繋がっていますので、マッサージ等を受けて症状を軽減しておくことが重要です。

歯のかみ合わせによる影響

歯の噛み合わせが悪い場合、自律神経へ影響を及ぼして自律神経失調症になってしまうケースもあります。

身体のバランスが崩れてしまい、薄毛の原因ともなるので、噛み合わせのチェックも薄毛対策の一つとして考えておくといいでしょう。

 

間違ったヘアケアをしないために

いくら良いヘアケア製品を使っても、肌質に合っていないシャンプーの使用や、すすぎが不十分などの場合でも、抜け毛が増えることがあります。

洗い流せなかったシャンプーなどの残りが、毛穴に詰まって毛髪の成長を妨害してしまうので、良い成分を使っているシャンプーを使用している場合でも、きちんと洗い流すように心がけましょう。

ブラッシングのしすぎは毛髪に悪影響

よく「しっかりとブラッシングをすると、髪に艶が出る」ということを聞きます。

しかしこれは、間違った捉え方をしている方が多く、必要以上にブラッシングをする方が少なくありません。

プラスチック製のブラシで乾いた髪をブラッシングすると、毛髪の表面にはプラスの電気が帯電します。
この電気は毛幹を通って、皮膚の内部の毛根を通り毛乳頭に達します。毛乳頭の部分にはマイナスの電気があるためにショートしてしまい、毛乳頭組織周辺に軽い炎症が生じます。

ブラッシング
これによって、毛髪と毛乳頭との間に細かな気泡が発生し、毛球は萎縮してしまいます。この時に発生している静電気というのは、驚くことに1万ボルト以上もあるんです。

少しくらいの気泡の場合であれば、時間が経てば消えてくれます。

ですが、ブラッシングを煩繁にし過ぎると、髪は毛乳頭から浮き上がり、ついには乳頭剥離を起こし、細胞は硬くなって髪を留める力を失い、ついには抜け毛となってしまいます。

 

このような事態を予防するためには、髪に水やヘアクリームをつける、あるいはブラシを水で濡らしてから行えばいいのですが、髪が濡れているとスタイリングが非常に面倒となります。

これを回避するために、静電気を防止してくれるブラシがあるので、それを使用することも一つの手段と言えます。

 

また、もっと効果のある頭皮ケアを求めるのならば、木製・竹製のクッションブラシを使用することが望ましいです。

ただし、結構な値段になってしまうので、あまり強くお勧めすることは出来ませんが……。

 

まとめ(薄毛になる原因)

当記事で紹介した薄毛の理由4つは、あくまでも主要なものであって、薄毛になってしまう原因は、細かい部分まで入れると多岐に渡ります。

自分の薄毛の原因が遺伝にあると思われた場合は、皮膚科を受診することが良いでしょう。

 

ただし、遺伝要因があろうと無かろうと、生活習慣を改善することが薄毛対策には最も良い手段だと言えますね。

 


 



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