『日本人の体質に合わない薬』あなたの担当医も知らない可能性が!?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
SPONSORED LINK

日本人の体質に合わない薬

ほとんどの方が、これまでに一度は薬を飲んだことがあると思います。「生まれてから今日まで、薬なんて一度も飲んだことがない」という方は、おそらく皆無だと言えるでしょう。『風邪をひいたとき』『怪我をしたときの化膿止め』などといった感じで薬のお世話になっているはずです。

病院でドクターに処方された薬や薬局などで入手できる市販薬がありますが、薬というのは病気や怪我を治す《魔法》ではありません。

すべての薬は、摂取して身体全体に作用するものなので、当然のことながら、その人の体質によって『合う』『合わない』があります。同じ薬を飲んでも、一気に症状が改善する人もいれば、逆に副作用が強く現れて症状がほとんど改善しない人も存在します。

特に、欧米人とアジア人では、体質的に大きな違いがあるので、合う合わないが顕著に出てきます。にも関わらず、近年では、海外での治験結果を重視して用法や用量が決められている薬が増えてきているようです。

そういったことを知らずに、症状があまり改善しない人が、処方されるままに薬を飲み続けると、逆に健康を損なってしまい別の新たな病気を発症してしまう恐れも十分にあります。

そこでこの記事では、欧米人と日本人とを比べた『生活習慣病やガンなどの性質の違い』、さらに『日本人の体質には合わない薬』などについて話していきます。

この記事を読んで《自分自身が薬とどう向き合うべきか》という参考になれば幸いです。

 

日本人と欧米人では体質に大きな違いがある

冒頭でも述べていますが、欧米人と日本人では、体格や内蔵、遺伝子にいたるまで大きな違いがあります。必然的に体質もまるで違うことになります。そこでまずは、欧米人と日本人の体質の違いについて、簡単に話してみたいと思います。

体格が大きく違う

日本人の成人男性の平均身長は168cm、平均体重は66kgです。これに対して、アメリカ人の平均身長は178cm、平均体重が87kgあります。平均でこれだけの差があるので、、当然のことながら薬の服用量にも大きな差が出てきます。

内蔵の大きさが違う

平均身長や平均体重が大きな欧米人は、その体格に比例して胃や肝臓などの臓器も日本人より大きくなっています。そのために、飲む薬の量が多くても副作用が起きにくいのですが、その反面、薬の効果も鈍いと言えます。

遺伝子が違う

体内で薬を分解する《薬物代謝酵素》は人種によって大きく違ってきます。なので日本人に効きやすい薬もあれば、反対に効きにくい薬が存在するのも確かです。もっと言えば、同じ人種内でも個人差があるので、薬との付き合い方は気をつけるべき点が多いと言えます。

 

服用者が多い薬の中には日本人に合わない薬も

前述していますが、欧米人とアジア人を比べると、元々持っている薬物代謝酵素が少ないので、体質的に薬の『合う』『合わない』が大きく出ます。

薬物代謝酵素株式会社エーセルより画像を引用

アジア人、特に日本人女性は、生理痛や神経痛を和らげるために、ロキソニンリリカなどの鎮痛剤を服用している人が多いのですが、これらの薬は日本人の体質には合わない薬と言われています。

内蔵の強さの違いが大きな要因

日本人は欧米人と比べると胃腸が弱いと言われています。実際に、日本人が鎮痛剤を飲み続けると、胃に負担がかかってしまい、消化管出血を引き起こしてしまうことが少なくありません。

一方で、アメリカ人などはアスピリンなどの鎮痛剤を大量に飲む人が多いのですが、それが原因で胃痛を引き起こす人はほとんどいません。これはある意味羨ましいことだと言えますが、逆に服用量が多すぎて薬物中毒や薬物依存症をになってしまう人も多く、社会問題になっている一面もあります。

体格の違いから副作用のリスクも変わる

同じ薬を飲んだとしても、アジア人、特に日本人と欧米人とでは大きく体格が違うので、物理的に薬の用量が違ってきます。

身長2m近くもある大柄なアメリカ人と、165cm~170cmくらいの日本人が同じ量の薬を服用した場合、日本人のほうが明らかに副作用のリスクが上昇します。男性よりさらに小柄な日本人女性であれば尚更に副作用のリスクが大きくなって当然でしょう。

 

たとえば、アルコールを分解する酵素ひとつを取って見ても、欧米人はほとんどの人がこの酵素を持っており、お酒に強い人が多いのです。これは薬物代謝酵素も同じで、欧米人は生まれつき多く持っています。

体調悪化

日本人がヨーロッパやアメリカに行って体調不良になった時、市販されている薬局の薬を購入して、パッケージに書いてある通りの用量を飲むと、返って体調が悪化してしまった経験のある方も少なくないと思います。これは、身体が大きい欧米人の用量が日本人には合わない典型的な例だと言えます。

 

同じ高血圧でも日本人と欧米人では違う

世界保健機関(WHO)の調査によると、高血圧を患っている患者は世界中で10億人以上もいるそうです。さらに、今現在でも増え続けているという現状です。

高血圧鹿児島県公式ホームページ『「高血圧」を予防しましょう!』より画像を引用

高血圧は、皆さんもご存知のように、脳卒中や心筋梗塞などの引き金になる恐ろしい病気なのですが、この高血圧には『日本人に多い高血圧のタイプ』と『欧米人に多い高血圧のタイプ』の2つのタイプがあることをご存知でしょうか?

原因によって分かれる高血圧のタイプとは

一口に高血圧といっても人種によってタイプは大きく異なります。

高血圧のタイプには《ギュウギュウ型》と《パンパン型》の2種類に分けられます。

当然のことながら、タイプによって使用すべき薬も変わってくるのですが、この辺りでも少々問題があるようです。この問題点については後ほど触れていきます。

そこでまずは、2つのタイプの違いについて見てみたいと思います。その後、高血圧の患者に使われる降圧剤の問題点を話していくことにしましょう。

高血圧のタイプ《ギュウギュウ型》《パンパン型》とは

血圧が上がってしまう原因が全く違う2つのタイプは、主に食生活が原因と言われています。まずは、そのタイプ別に違っている特徴を見てみることにしましょう。

①ギュウギュウ型

血管が狭くなって血圧が上がってしまうタイプです。

ギュウギュウ型

これは、欧米人の高血圧患者に多く見られるタイプで、日本人には比較的少ないのが特徴です。欧米人、特にアメリカ人は、糖質や脂質を多量に摂取する食生活を送っているため、どうしても悪玉コレステロールが増えてしまい、血管が狭くなるギュウギュウ型の人が多くなります。

ギュウギュウ型には血管を拡張させる薬を使用します。代表的なものはARB(オルメテック・ミカルディスなど)や、ACE阻害薬(コバシル・アデカットなど)があります。

②パンパン型

日本人の高血圧患者に圧倒的に多いのがこのタイプです。体内の水分が多くなり血液の流れが早くなって血圧が上昇します。

パンパン型

その理由の一つとして、日本人の『塩好き』の遺伝子が関係しています。ご存知のように日本は四方を海に囲まれている島国です。そのため日本人は昔から塩分を摂取する機会が多く、水分を取る量が増えて、血管がパンパンに膨れてしまいます。そのために高血圧を患ってしまうこととなります。

パンパン型には体内の水分を減らして血流のスピードを抑える薬を使用します。代表的なものはカルシウム拮抗剤(ノルバスク・アダラートなど)や、非サイアザイド系の利尿薬(バイカロン・インダパミドなど)があります。

降圧剤の使われ方が理想的ではない現状

前述しているように、ARBという薬は狭くなった血管を拡張させて血流を促すためのものです。いわゆるギュウギュウ型が原因で血圧が高い方のための薬です。

しかし、パンパン型が多い日本での降圧剤の売れ行きを見てみると、ARBのほうがカルシウム拮抗剤より上位にあります。逆にアメリカではカルシウム拮抗剤のほうがARBよりも多く服用されているんです。

なぜ、このような状態になっているのでしょうか?

自費診療と国民皆保険制度による違いが原因

日本では、国民健康保険や社会保険という制度があるおかげで、診察や治療、そして薬も安価な費用で平等な医療を受けることができます。ですが、アメリカでは民間の保険会社に加入するか、自費で医療を受ける方法しかありません。

アメリカの高額な薬

なぜ保険制度の話をするのかというと、薬の価格が関係しているからなんです。

前述している通り、ARBはギュウギュウ型が多いアメリカ人の体質に合った薬なのですが、ARBは非常に高額なため、自費診療では手が出せない人が多いのです。だからアメリカでは安価なカルシウム拮抗剤を購入する人が多くなります。

反対に日本では、国民皆保険制度のおかげで治療費の負担が少額で済むことから、新しくて単価の高いARBを処方することが多くなります。

本来は、日本人はカルシウム拮抗剤、アメリカ人はARBを使った方が効果的です。しかし、医療保険の制度の違いから、現実には全く逆の状態になっているということなんです。

薬効の人種差を知らないドクターも存在する

大前提として、薬というものはできる限り飲まないほうが良いことは、誰もが知るところです。

たとえば高血圧ひとつを取ってみても、年齢を重ねて高齢者になれば、ほとんどの人が血圧は高くなっていくものです。少々高めの血圧であれば大げさに心配する必要はなく、逆に薬の飲みすぎで低血圧になり、ふらつきや目眩を起こしてしまう方が危ないと言えます。

しかし、現実を見ると、日本人の体質には合っていないARBを処方され、ダラダラと飲み続けている患者は少なくありません。

お薬手帳

薬というものが広く一般的に使われるようになっている昨今、薬に対する警戒心が薄れているのは事実です。定期的に薬を処方されている人は、一度、自分がどれくらいの薬を飲んでいるのか、お薬手帳を確認してみる必要があると言えるでしょう。

ご自身の症状、そして人種差のある薬の薬効を照らし合わせて、もし少しでも不安がある場合はセカンドオピニオンなども駆使して、自分の身体は自分で守る意識を持つようにしましょう。

 

アメリカの薬は日本人にとってリスクが高い

東京大学医薬品評価科学講座の研究チームが、国内の副作用関連死について論文を発表しています。

『アメリカと同じ容量に設定された新薬・日本での容量認定試験を実施しなかった新薬・外資系企業の新薬は副作用のリスクが高い』ということです。

薬の副作用の危険性

つまり、製薬メーカーが最も重視することは利益を上げることなんです。そのために効率よく治験を行って効率よく承認を取得しようと考えます。例えば、日本人向けの治験を行って、日本人向けの容量の製剤を作るとすると、莫大な追加費用がかかることになり、メーカー側にすれば出来るだけ《自国(欧米)と同じ》で済ませたいと考えます。

要するに、人種ごとに用法・容量を設定すると、必要以上に経費がかかってしまい利益が損なわれる、ということです。

アジア人のことは重視していない

本来であれば、国ごとに用法・容量を変えることは製薬会社が持つべき最低限のモラルです。

ですが、そんなことをしていると、費用がかさむ上に、時間や手間が何倍もかかってしまいます。日本で臨床試験を行うとなると、工場のラインも日本向けに新設する必要があり、その費用は何十億円という規模になります。

確かに、アメリカは医療先進国ではありますが、利益を最重要視する面も持ち合わせているので、私たち日本人はその辺りを肝に銘じておく必要があると言えるでしょう。

少し話が陰謀論のようになってしまいましたが、あながち陰謀論だけで済まされない現実問題があるのは確かだと言えます。

 

日本人の体質に合わない薬

現在、日本で出回っている日本人の体質に合わない薬は、私たちが思っている以上に存在します。

しかし、この記事でそのすべてを挙げることは、いち個人ではまず不可能だと言えます。本来であれば、国や医療業界が率先して公表すべきことなのですが、残念ながらそういった公式発表は、おそらく出ないものと思っておくべきでしょう。

そこでここでは、6種類の『日本人に合わない薬』を挙げておくので、参考にして頂きたいと思います。

薬名・薬の種類・薬の解説と注意点

今わかっている『日本人の体質に合わない薬』を、以下に挙げていくので、情報の一つとして見ていただきたいと思います。

①ARB(オルメテック・ミカルディスなど)

ARBは、この記事でも紹介している通り、高血圧の患者に使われている降圧剤です。

ただ、日本人の高血圧のタイプは、水分が多いために血流が早くなってしまう《パンパン型》なので、ARBのような血管を広げる薬ではなく、利尿効果のあるカルシウム拮抗剤が体質に合っていると言えます。

②β遮断薬(インデラル・テノーミンなど)

ARBと同じく降圧剤として使用されたり、狭心症薬としても使われています。

欧米人と比べて薬物代謝酵素が少ない日本人は、この薬を代謝する酵素も弱い傾向にあります。なので、薬の血中濃度が高くなり呼吸困難などの副作用が起きやすく、日本人の体質には合わない薬だと言えます。

③ロキソニン・リリカ

こちらも、当記事で話している、生理痛などの抑制に使われている鎮痛剤です。

日本人は、欧米人と比べると胃が弱いので、特に女性は胃痛や消化管出血を引き起こしやすい傾向にあります。ロキソニンやリリカは、胃が丈夫なアメリカ人でもあまり飲まない薬なのにも関わらず、なぜか日本では広く処方されているので、非常に危険なことだと言っても過言ではありません。

④SU剤(オイグルコン・ダオニールなど)

糖尿病を患っている患者に使われる糖尿病薬です。

日本人は体質的に元々、血糖値を下げるインスリンが出にくい特徴を持っています。SU剤というのは、強制的にインスリンを出させる薬なので、日本人の膵臓には大きな負担がかかってしまいます。なので、SU剤を飲み続けることは非常に危険なことだと言えるでしょう。

⑤アロブリノール(ザイロリック)

痛風を患っている患者に使われている薬です。

この薬による重篤な副作用として、皮膚が壊死してしまうものがあります。発症率はHLA(ヒト白血球抗原)の特定型の保有率と関係があって、アジア人は欧米人(特に白人)より発症するリスクが高くなっています。

⑥ゼプリオン

統合失調症などを患っている患者に、抗精神薬として使われている薬です。

ゼブリオンは、海外の治験結果を重視したために、欧米人と同じ量を処方するように記載されています。そのため、日本人に死亡者が出てしまい、厚生労働省が安全対策を取ったほどの薬です(ただし薬と死因との因果関係が確定しているわけではありません)。

 

日本と違って、アメリカでは新薬の承認が早く、次々に新しい薬が世に出てきます。

しかし、何度も述べているように、欧米人と日本人とでは体質がまるで違います。いくらアメリカでは問題がない薬だといっても、その薬に安易に飛び付くことは避けるべきだと言えます。

 

まとめ(日本人の体質に合わない薬)

日本では新薬に対して、確実な安全性が認められるまで、厚生労働省が認可を下ろさないこともあり、薬に対する安全性は非常に高いと言えます。

しかしその反面、現状の薬では治療が困難な難病に効果があるとされる新薬が、安全を最優先するために使えず、治療の可能性を狭めている現実があることも確かです。

どちらが正しいのか、その答えは誰にも分からないと思います。しかし確かなことは、体質に合わない薬をダラダラと飲み続けることは間違いであり、そのために損をするのは自分自身だということです。

処方された薬が自分に合っているのかどうか、これを見極めるために、常に情報をキャッチする心構えが大事だと言えるでしょう。

ただし情報過多になり、その情報に飲み込まれてしまっては元も子もないので、気をつけるようにして下さい。

 


 



SPONSORED LINK